20220108_春と修羅を途中まで読む

友達に会いに行く途中の駅で『宮沢賢治全集 』を買う。昨日なんとなく口に出した『永訣の朝』の周りの詩を読んでみたくなったからだ。文庫本であったが予想の3倍厚かった。

少しずつ読み進めて、『水は海に向かって流れる』の楓ちゃんも心の中の修羅のこと言ってたなあ、あのことだなあと思い返す。

うろ覚えだが「あれは火事ではなく虹でした」という内容の短い詩が、Twitterでみる虚構のつぶやきみたいで良いなと思った。冬の日や雪の描写の書き出しが好きだなと近年思っていたので、そういう表現がたくさん収録されていて嬉しい。鉱物に色や質感をなぞらえているのもらしいなと思う。鉱物が出てくる一節では「黄水晶(シトリン)の夕方」が好き。

詩に出てくる農民のセリフは岩手のおばあちゃんのイントネーションで再生される。「おれ」という文字が出ると、おばあちゃんも自分のことを「おれ」って言ってたなとうっすら思い出す。ワイルドな感じでなくて素朴な一人称として、どちらかと言えば「おら」のニュアンスに近い「おれ」だった。

『永訣の朝』の手前まで読んで寝ることにした。あとは朝に読むのがいいだろう。

20220107_毛玉

今週も何かやっておくかと思って、短いチュートリアルを探し、初めて毛の機能を触ってみた。見様見真似なので、パラメータがまだよくわかっていない。色を選ぶとき、色の選択とプレビューを繰り返すのですごく時間がかかる。空間や光の中での色の見え方がどうなるのか、想像力が及んでいないので、なかなか思い通りの色に当たらない。空間系のお仕事されている人は脳内によい物理演算エンジンを持っているんだろうなと思う。今日のチュートリアルはアフロの独白みたいになってしまった。

VRで使えるものを作りたくてBlenderを触り始めたので、毛はあまり使わないだろうなと思っていたが、書き出してみたらプレビューより、ずっとリッチな毛になっていて面白くなってしまった。並行して毛のある何かも作りたい。

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Fur Ball

Blender 3D - Create a Fur Ball in 2 Minutes | Beginner Tutorial - YouTube

20220106_雪が降りセンター試験を回顧する

朝、職場に着いた頃に雪がぱらぱらと落ちてきて、その後1日中降っていた。時期が近いからか、同僚との雑談でセンター試験の話になる。体調から仕上げていきました、当日お腹痛くならないのが第一じゃないですかと言っている人と、前の日にキムチ鍋を食べたので大変でしたと言っている人がいた。私は、当日に大雪での交通障害がなく、無事会場につけた時点でほっとしていたことを話した。

お昼休みに上の階の休憩スペースにのぼると、ブラインドの隙間からちらちら雪と光が見えて、スノードームのラメのようできれいだった。休憩スペースにはお菓子の自販機があり、白いアルフォートを購入する。センター試験で同じ教室にいた知らない男の子からホワイトチョコレートをもらったことを思い出した。あの頃は試験の間にチョコレートなどの甘いものを食べるのがよいとされ、先生からも試験当日にキットカットを渡されたりしていた。今もそういうのはあるのだろうか。10年前の話。今日は思い出す要因がたくさん転がっていた。

帰り道の寺の前を通る。この寺は彼岸花の見頃を教えてくれる婆さんがいたり、真夜中に鬼のような男女が門の前に座り込んでだべっていたりするので、この世じゃないような場所だと思っていたのだが、雪が降りしきる中、参道に提灯が連なり爛々と光っていて、やはり地獄のようだった。靴をびしゃびしゃにして帰宅。実家から持ちきれなかったりんごと長芋が宅急便で届く。

20220105_自分の部屋に帰る

駅には鮮やかな凧が飾ってあった。新幹線のホームが滞在の中で1番寒い。朝早かったので席で寝ることにする。仙台で起きて雪原を惜しみながら眺めていると、魚のベタみたいな形の雲を見つけた。白くない街に帰ります。向こうに見えるのは富士山だろうか。多分違うけど、関東のあたりで見える大きな山は大体富士山だと思ってしまう。山手線を乗り継ぎ、赤い電車に乗る。バスのような並びの座席の背もたれは、新幹線で自分が遠慮して倒すより傾いていて心地よかった。
駅のコンビニでビールを買って帰り、飲んで昼寝をする。しばらく誰のおしゃべりにも返事をしなくていいかと思うとちょっと嬉しい。実家にいると各々が好き勝手に話を始めるので、耳が忙しかった。実家に住んでいた頃は家族といるとき、なぜか自分の中で相槌は義務だったため、他で誰かと一緒にいて黙っているときは我儘を許されているような気持ちになる。
この年末年始、降雪地帯は天気が荒れていたこともあって、こちらは暖かくて穏やかだなと思う。例年にもれず太って帰ってきたと思うので、明日から節制できたらいいな。

20220104_後輩とご飯を食べに行く

中学の後輩から久しぶりに連絡が来たので、吹雪の中迎えに来てもらい、お昼ご飯を食べに出かける。私は昔生徒会長だったので、向こうはそのイメージのままらしいけれど、それも10年以上前のことである。彼とは朝会のときに「床の、この線で並んでね」みたいな事務的な話しかしてないんじゃないかと思っていたけど、高校生のときに単語帳をあげていたらしい。言われてみればそんなこともあった気がする。2~3年前から、古い友達から連絡が来ては保険かマルチの勧誘だったことが続いていたため、車の中で何かの勧誘じゃないよね?と確認する。残念ながら違います、と爆笑していた。

ココスに行く。ふたりとも地元の流行りの店を知らない。10年分の何を話しても、当時の憧れのフィルターを通して聞いてくれる感じが伝わってすごく申し訳ない。髪の色きれいですねと言われて帰省前に染め直しておいてよかったと思った。私の人生はそんなにキラキラしてないぞと思いながらも、どんな話でも笑ったりフォローしたりしてくれるのがありがたかった。数少ない共通の知人を探っては、情報量の少なさを面白がっていた。

後輩は小学校の先生をしているらしい。生徒が「〇〇先生みたいになりたい!」と名指しで作文を書いてくれたという話をしてくれた。楽しいし、まあまあ定時で帰っているということで他人事ながらも安心した。語尾の着地点が分からず敬語になってしまうたびに、そんな感じじゃなかったでしょうと笑われる。

家まで送ってもらう。吹雪の中でも車からちゃんと見えるように、大きく手を振って別れた。

 

誕生日なので、夕ご飯はカレーとケーキである。日付の都合上、家族以外の人と会う誕生日は久しぶりで、思いがけず楽しかった。後輩にとっても当たりの日だといいなと思う。

20220103_初売りに行く

家族で初売りに行く。40分くらいかけてイオンのショッピングセンターへ。道路の両脇に広がる白い田んぼ。その上を煙る地吹雪。人や建造物のない土地を見ると、その情報量の少なさに安心する。スキーウェアみたいなガチのアウターを着た学生がたまに横切ると、寒さできれいに頬が赤くなっていて、何かのMVのようだった。

イオンに着くと、集合時間と場所を決めて解散。着膨れして雪ブーツを履く老若男女が屋内を行き交う様子に懐かしさを感じる。そこでしか見たことのない名前の服屋(調べたら各地方にちょっとずつあった)でターコイズ色のワンピースを買う。紅白の花が散っていてめでたい。同じ柄で辛子色とベージュもあったのだが、試着したら絶望的に似合わなかった。あると思っていたビレバンが跡形もなく無くなっていることに気づく。雑貨屋であずきのネックピローが値下げしていたので購入する。

お昼ご飯にラーメン屋に行く。店内の壁に貼られたメニュー1枚1枚に、大きなトゥイーティ(黄色い鳥)が添えられていた。壁のカレンダーはトムとジェリーである。支那そばとラーメンがそれぞれ別のメニューとして存在していた。スープがそれぞれ鶏ガラと煮干しで違うらしい。味噌ラーメンも3種類あったので細麺の味噌ラーメンを頼む。雪国で食べる味噌ラーメンは一段と美味しい気がする。

20220102_チュートリアル初めをする

2022年の試みとして、時間を無駄にしそうになったとき、写経的にBlenderチュートリアルをやっていきたいなと思って、YouTubeをあさってみる。風情のあるチュートリアル動画がたくさんあるチャンネルを見つけたので、その中から雪の家のチュートリアルにならってみる。木と雪の機能は今回初めて触り、至れり尽くせりで便利だなあと思った。

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Snowy Winter House

Blender 3D - Create a SNOWY Winter House in 20 minutes | Beginner Tutorial - YouTube

20分ちょいの動画だったけど、ちょっとしたショートカットがわからなくて、調べながらやっていたら6時間くらいかかってしまった。光や質感の風合いがまだ数値と結びついていないので、加減がよくわからなくて難しい。

外の世界とは全然関係もなさそうに見えつつ、春は草を生やしてみたり、夏は水辺を作ってみたりと、CGチュートリアルにも意外と季節感はあっていい試みかもしれない。